レッスンの話
無料のグループレッスンを続けている理由
お金をいただかないレッスンを、なぜ開き続けるのか。よく聞かれます。マーケティングの撒き餌ではなく、学習設計の一部である理由をご説明します。

「グループレッスンはどうして無料なんですか。何か裏があるのでは?」
疑われるのも当然です。無料には、たいてい理由がありますから。ですので、その理由をそのまま書きます。
マンツーマンだけでは埋まらないものがあります
マンツーマンレッスンは、話す機会を最大限に保証します。40分のあいだずっと自分が話し、講師が自分のレベルに合わせてくれます。学習効率でいえば、これ以上の構造はありません。
ところが一つだけ、マンツーマンではつくれない状況があります。複数の人がいる場で話す経験 です。
会議で発言する瞬間、集まりで話が飛び交うなかに入っていく瞬間、自分の番ではないときに人の話を追いかける瞬間。これは、講師と向かい合って交わす会話とはまったく違う筋肉です。マンツーマンでは楽に話せていた人も、三人になったとたんに静かになります。
グループレッスンは、その筋肉を使う場です。人が話しているあいだ聞き、流れを止めずに入り込み、自分の意見を短くまとめて投げる練習です。
なぜお金をいただかないのか
理由は単純です。お金をいただくと、人が来ないからです。
グループレッスンは、負担の大きい場です。人前で間違えるのが怖くて、申し込みをためらいます。そこに費用まで乗ると「わざわざお金まで払って」となり、ほとんどの人は試すことすらしません。
ですので、入り口のハードルを丸ごとなくしました。気軽に一度入ってみて、違うと思えば次から来なければいい。そういう場にしました。実際、初めて参加された方がいちばん多く口にするのは「思ったより悪くなかった」です。その一度をつくることが目的です。
もう一つ。グループレッスンは 一人でやる勉強ではないという感覚 をくれます。できないのは自分だけではないこと、みんな似たところで詰まるということを目で見る経験は、かなり大きな力になります。これはマンツーマンでは決して得られません。
では、私たちは何を得ているのか
正直に言えば、得ているものがあります。
受講生が長く続けてくれます。 一人でマンツーマンだけを受ける方よりも、グループレッスンで他の受講生と顔なじみになった方のほうが、はるかに長く学び続けます。学習は結局のところ継続の勝負であり、継続にいちばん大きく効くのが所属感です。
講師にとってもよいことです。 グループレッスンを開く講師は、自分の得意な題材でレッスンを設計します。その過程で力がつき、受講生にも自然と知られていきます。
つまり慈善事業ではなく、互いに残るものがある構造 です。ただ、その順番が受講生から先だというだけです。
参加されるとき、一つだけ
気負わないでください。一言も話せず、聞いているだけで終わってもかまいません。初回はそういう方が多く、二回目、三回目あたりから口が開きます。
いちばん損な選択は「英語が伸びたら、そのとき行こう」と先延ばしにすることです。その順番では、永遠に来ません。今のレベルのまま、入ってきてください。